那須川天心が、プロボクシング界での新たなステージに向けて一歩を踏み出しました。2025年6月8日に東京・有明コロシアムで開催された「Prime Video Boxing13」において、バンタム級10回戦でWBA世界同級6位のビクトル・サンティリャンを相手に3-0の判定勝ちを収めました。この試合は1万2000人の観衆を魅了し、11月末に予定されている初の世界戦への期待が高まっています。キックボクシングからプロボクシングへと転向し、無敗記録を保持する那須川の挑戦は、日本のボクシング界に新たな風を吹き込んでいます。
那須川天心、世界戦への道を切り開く
Prime Video Boxing13で行われた試合では、多くのファンが那須川天心のパフォーマンスに熱狂しました。彼はWBA世界同級6位のビクトル・サンティリャンに対して、10回判定勝ちという結果を残しました。この勝利は単なる数字以上の意味を持ちます。世界ランカーとの対決で見事な勝利を収めたことで、11月末に予定されている初の世界戦が現実味を帯びてきました。観衆からは「神童」の異名にふさわしい活躍だったとの声が多く聞かれました。
試合内容と那須川の課題
試合は3回目から距離が近づき、4回には左ストレートが炸裂するなど見応えある展開となりました。また、6回には「カエルパンチ」と呼ばれるジャンピング左アッパーで会場を沸かせました。このパンチは元世界王者輪島功一も得意としていた技です。しかしながら、那須川自身は判定勝ちに満足せず、「倒し切ることができない」という課題を認識しています。彼はこの課題克服に向けてさらなる努力が必要だと感じています。
トレーニングと戦略の見直し
今回初めてサウスポーと対戦した那須川は、メキシコからスパーリングパートナーを招聘し、多様なスタイルに対応できるよう準備しました。また、粟生隆寛トレーナーによるパンチ力強化にも取り組んでいます。「考え過ぎて小さくなっている」という自身への反省もあり、「カエルパンチ」など変幻自在な闘い方も検討しています。これらの取り組みが今後どのような成果を生むか注目です。
ボクシング転向後の軌跡と未来展望
キックボクシング界で圧倒的な実績を残してきた那須川天心は、2022年6月にプロボクシングへ転向しました。以降7戦7勝(2KO)という無敗記録を維持しています。そして今後狙うはWBCまたはIBF王座決定戦です。バンタム級という激戦区で彼がどこまで登り詰めるか、多くのファンが注目しています。
那須川天心という選手像
1998年生まれ千葉県松戸市出身の那須川天心は、「神童」と称されるほど早熟な才能で知られています。15歳でキックボクシングデビュー以来、そのキャリアには数々のハイライトがあります。彼が日本ボクシング界にもたらす影響力や将来への期待感は計り知れません。彼の存在そのものが、日本スポーツ界全体への大きなインスピレーションとなっています。
まとめると、那須川天心は常に自分自身との闘いも続けています。その姿勢こそが彼を特別な存在たらしめ、多くの人々に夢や希望を与えています。11月末にはいよいよ初の世界戦が控えており、その結果次第ではさらに大きなステージへと進むことになるでしょう。「神童」から「王者」へ、その成長過程を見ることのできる貴重な時間です。
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